耐震改修の進め方
セルフチェックと
専門家の診断

まずはセルフチェック
お住まいの家が実際に地震が起こった時に耐えられるかどうかは専門家に家を見てもらう耐震診断を受けなければわかりません。ただし、住宅のどのようなところに地震に対する強さ、弱さのポイントがあるかについては、(一財)日本建築防災協会の「誰でもできるわが家の耐震診断」でセルフチェックできます。セルフチェックの判定、今後の対策を踏まえて、専門家による耐震診断を受けましょう。
誰でもできるわが家の耐震診断
質問に答えていくことでお住まいの住宅について、住宅のどのようなところに地震に対する強さ、弱さのポイントがあるかなどがわかるようになっています。
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専門家による耐震診断
耐震診断では、建築士などが家の地震に対する強さをチェックして報告書にまとめます。現在の家の状態を調べる前に、建築時や増改築時など過去の情報を確認(予備調査)します。図面や資料がある場合は用意しておきましょう。家の調査(現地調査)では、基礎や屋根、壁、柱などの状態や劣化がないかなどを確認。床下や天井裏など日頃は目に見えない部分もチェックします。調査結果でお住まいの家の地震に対する強さ(耐震性能)がわかります。評点が1.0未満の場合、耐震改修が必要になります。
耐震診断から
耐震改修の流れ
耐震診断や耐震改修について「まず何をすればよいかわからない」という人も多いかもしれません。耐震診断や耐震改修の大きな流れは、「予備調査・現地調査」「耐震診断による耐震性能の評価」「耐震改修計画の作成」「耐震改修設計」「耐震改修工事費の見積もり」「耐震改修工事」となります。「耐震改修の専門家の選び方」を参考に、事業者を選びましょう。また、専門業者や支援制度の紹介やアドバイスを受けることができるため、まずはお住いの地方公共団体の相談窓口に相談することも考えられます。
耐震診断を行う
予備調査・現地調査
専門家が設計図書や増改築の有無などの情報を集めます。
さらに、現地で建物の現状を調査します。
耐震性能の評価
予備調査・現地調査をもとに専門家が耐震診断を行い、建物の耐震性能を評価します。
耐震性能を示す指標が基準に満たない場合には対策が必要です。
耐震改修計画を立てる
耐震診断の結果に基づき、目的に応じた耐震改修を建築士が検討します。
耐震改修の設計を行う
耐震診断の結果に基づき、耐震改修の設計を行います。
耐震改修工事費の
見積もりを出す
耐震改修工事にかかる費用を算出します。
耐震改修工事を行う
耐震改修工事を開始します。
耐震改修の方法
耐震改修は、地震に強い家に建て替える場合と比較すると工期も短期間で費用も少なくてすみます。住みながら工事できるケースもあるので生活の変化や負担もそれほど大きくありません。耐震改修の方法には、屋根材を軽くする、壁を補強したり柱に新たな筋かいを施す、柱やはりを補強する、家を支える基礎を見直すなどの方法があります。


柱と柱の間に斜めに筋かいを入れたり、
構造用合板を使って地震に強い壁を増やしたりします。これによって、地震時に起きる家をゆがませるような力を抑えることができます。



家全体を支える基礎も大切です。ひび割れの原因をなくし、ひび割れを補修することで中の鉄筋のサビの進行を抑えます。

既存の基礎が弱い場合には、鉄筋コンクリートを増し打ちして、基礎を強くし、上にのる壁や筋かいの力を支えます。

金物によって、柱やはりをしっかりつなげ、地震の力で外れてしまわないようにします。



重い家であるほど、地震の力が強く作用します。軽い住宅にすることで、家にかかる負担を小さくできます。
一般財団法人 日本建築防災協会「おしえて!地震に強い住まいづくり」を参考に作成
WEBで簡単にできるセルフチェックで少しでも不安があれば、専門家による耐震診断を受けましょう。専門家による診断と耐震改修で地震に強い家にしておけば、これから先も安心して生活することができます。
住み慣れた家を耐震改修で
地震に強い家にできたら安心だね。
